夜の海

人気のなくなった
月だけが浮かぶ海に
あなたと
潮の香りと混ざり合い
花火の香りが微かに残る
さっきまで
此処に
溢れていた笑い声
今はふたりの話し声だけが
波音に重なって
波のように揺れ動く
明日の朝には
列車に乗り
また遠くなるふたりの距離
もう暫くは忘れよう
ただ
波音とあなたの囁きだけを聞いていよう