溢れるから 泣いてばかりいてはいけない 俯いてばかりいてはいけない そんなことは もうとっくに わかっていたはずなのに‥‥ 少しの間だけならいいかな どうしても涙が止まらないの 訳もなく溢れ出すの 耳を澄ましても 誰の声も聞こえないの しばらくだからこのままでもいいかな
白 天井も、壁も、床も‥‥ 一面真っ白 時間や日々の経過もわからず ただ、 ただ、 やけに青白い天井を見つめている あの人はキテクレルダロウカ? いろんな足音が静かな空間に鳴り響く中 あの人の足音にキヅケルダロウカ? そんなことだけが、頭を巡り巡って 体と心は執拗に疼き 瞼を閉じてみても眠ることさえできない
語らい ふと目覚めたら あなた越しに 窓の向こう 暗闇に月がいた 瞳を閉じても 瞳の中にも月がいた もう 眠れそうにはないから しばらく 月と語り合う そのうち あたりは色づき始め 月との会話も尽きることだろう
瞳 瞳を開いてみた 空を見上げてみた 風が髪をなでていく‥‥ 木漏れ日が影をうつす‥‥ 何かしら変わっていく気がした ほんの少しづつだけど 振り返ることを止められるかもしれない そんな気がした ほんの少しづつだけど